教育ローンの据置期間とは?

教育ローンの返済方法を見ていると「据置」という言葉が出てくることがあるかもしれません。

ローンの返済方法には元利均等返済はじめさまざまな返済方法がありますが、元金据置方式もローンの返済方法の一つです。教育ローンにおいては元金据置方式が採用されていることもしばしばあります。

とくに、元金据置方式は、当座貸越型の教育ローンの返済方法にされていることが多いです。

では、教育ローンの元金据置方式とは一体どのような返済方法なのでしょうか?また、据置期間や据置期間後の支払いはどうなるのか、などを解説します。

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教育ローンの据置期間とは?

教育ローンの返済方法は元利均等返済が一般的ですが、元金据置方式での返済も他のローンに比べると多く取り扱われているようです。

元金据置方式は、一定期間だけ元金部分の返済を行わず、利息分のみの返済をしていく方式になります。

たとえば、大学在学中は利息部分のお金だけを支払い、卒業後に元金と利息を同時に返済する元利均等返済に切り替えるといったようなパターンです。

大学在学中の利息部分だけを支払っている期間のことを「据置期間」といいます。

据置は損!?元利均等返済との違い

元金据置方式は据置期間の返済の負担は少ないものの、実はお金を借りる側にとってはデメリットが大きく、お金を貸す側のメリットが大きい方式といえます。

その理由を一般的な返済方法である元利均等返済と比較しながら具体例を挙げてご説明していきます。

<借り入れの例>
・2019年3月に350万円を借り入れ
・返済期間を15年間(180回)
・返済は翌月(2019年4月)から開始
・金利は4%です。
・ボーナス増額返済はナシ
※据置返済する場合は据置期間を48ヶ月(4年間)とします。

【元利均等返済の場合】
もっとも一般的な方式である元利均等返済でシミュレーションしてみましょう。

据置期間はなく、借り入れの翌月2019年4月から15年間かけて元金と利息を合わせたものを毎月返済していきます。

1ヶ月目から179ヶ月目まで毎月25,889円支払うことになり、利息は毎月ごとに残高から計算されます。(ただし、最終の支払いである180ヶ月目は端数の部分を払うことになるので25,778円になります。)

それではさっそく、1ヶ月目の内訳をみていきましょう。

残高は350万円あります。そこに利息がかかるので、350万円(残高)×4%(年利)÷12(1ヶ月分)=11,666円の利息になります。

1ヶ月あたりの支払額である25889円から利息の11,666円を引くと、14,223円となり、残高350万円から14,223円が減ります。

2ヶ月目の内訳は、1ヶ月目の支払いで元金の部分が14223円減っていますので、残高は3,485,777円になっています。

そこに利息がかかるので、利息は11,619円。

支払額の25,889円から11,619円を引くと14,270円になり、34,8577円から14,270円残高が減ることになります。

3ヶ月以降も同じように繰り返していきます。

気になるのは、総支払額がいくらになるのか?利息の総支払額はいくらになるのか?というところだと思います。

今回のシミュレーションの場合、
総支払額は465万9909円
利息の総支払額は115万9909円

となりました。

元利均等返済は、毎月の残高から利息が計算されるので、月を追えば追うほど支払う利息分の金額が減り、減る元金の部分は多くなります。

【元金据置方式の場合】
据置期間の1ヶ月目~48ヶ月目には毎月利息分の11,666円のみ支払います。
この間は、元金を返済していないので残高はずっと350万円のままです。

2023年4月(49ヶ月目)からいよいいよ元利均等返済になります。

据置期間の4年間は返済期間の15年間に含まれますので、11年間で350万円を支払っていくことになります。

毎月32,818円を支払っていくことになるのですが、49ヶ月目以降は毎月、残高から利息が計算され、元金と利息を合わせて支払う形になります。

では、49ヶ月目以降の支払いの内訳をみていきましょう。
49ヶ月目は残高が350万円ですので、利息は11,666円。
32,818円ー11,666円で21,152円だけ残高が減ることになります。

その翌月の50ヶ月目の残高は、先月49ヶ月目の支払いにより元金が350万円から21,152円引かれた金額になりますので、347万8848円となります。

そこに利息がかかってきますので、50ヶ月目の利息は11,596円となります。

毎月の支払額である32,818円ー11,596円(今月の利息)で21,222円だけ残高が減ることになり、総残高は345万7626円となります。

そして51ヶ月目以降も同様に計算していきます。

元金据置方式の場合、総支払額がいくらになるのか?利息の総支払額はいくらになるのか?気になるところだと思います。

今回のシミュレーションの場合、
総支払額は489万1921円
利息の総支払額は139万1921円

となりました。

据置期間にあたる1ヶ月目から48ヶ月目は毎月11666円支払っているにもかかわらず、残高の350万円は1円たりとも減っていません。
ちなみに、11666円×48=55万9968円ですので、4年間の据置期間だけで約56万円支払っていることになります。

同じ金額を同じ返済期間・同じ金利で借りたにもかかわらず、
元利均等返済方式に比べて元金据置方式のほうが23,2012円も支払う金額が多くなってしまいました。

元金据置方式は、教育ローンの返済を先延ばしにしているにすぎず、お金を借りているレンタル料と先延ばしの手数料と考えても4年間でこれだけの出費になるのはかなりの痛手だと思います。卒業後は11年で350万円を返すことになり、卒業後の毎月の負担額も多くなります。

今回は350万円、15年間の返済期間で考えましたが、実際にはもっとたくさんの金額を借りる必要があったり、金融機関によっては返済期間が10年までというところもあります。

お金を借りる前に総支払額や利息総額、毎月の支払額についてシミュレーションしておくことは大切なことです。

面倒な計算もシミュレーションサイトを使うと、数値を入れるだけで楽に、正確に、一瞬でできてしまいますのでぜひやってみましょう。

ただし、据置期間が設定できるシミュレーションサイトは限られています。

今回使ったシミュレーションサイトはこちらです

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据置できる期間は?

元金据置ができる場合であっても、その期間は限られています。

国の教育ローンでは、元金据置は在学期間内のみに限られています。

一方、民間の金融機関などから借りる教育ローンの据置期間は国の教育ローンと同様に在学期間内のみとされていることもあれば、卒業後の半年後や1年後までとするところもあります。

ただし、留年や休学をした場合は在学していても期間が延長されないことがありますので、そうした場合はどうなるのか事前に確認しておくことが必要です。

また、据置期間は1年単位などで設定することができるため、在学期間中ずっと据置しないといけないというわけではありません。

たとえば、学費や新しく必要なものを揃えるために何かと出費の多い1年次のうちは据置、2年次からは元利均等返済に切り替えるといったこともできます。

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教育ローンの据置期間「まとめ」

借りる金額がはっきりと決まっていない方の中には当座貸越型の教育ローンを検討している方も少なくないと思います。

当座貸越型の教育ローンの場合、返済方法はほぼ必ず元金据置方式になっています。

当座貸越型の教育ローンは必要なぶんだけ借りられるから利息を抑えられると金融機関がPRしていることもありますが、証書貸付型(元利均等返済)と同じ金額を借りる場合は、今回のシミュレーション結果からも分かるとおり支払う利息分は元金据置方式で支払うほうが高くなってしまいます。

もちろん、在学中の返済の負担はどうしても抑えたい、あと1年だけ待てば年上のきょうだいが社会人になるから経済的に余裕ができる…などという場合は元金据置方式を利用するメリットもゼロではありません。

どういう方法でお金を借りるかということも大切ですが、どう返すかという返済方法についてもライフプランと照らし合わせながら検討してみましょう。

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