産休中・育児休暇中はカードローンでお金を借りられる?
産休中・育児休暇中のカードローン審査は、やはり毎月お給料をもらえている時と同じというわけにはいきません。
産休・育児休暇を休職中ととらえるのか、一時的に専業主婦になっている状態ととらえるのかは、カードローン会社次第になりますが、いずれも審査は慎重に行われることになります。
産休中・育児休暇中でも申し込み可能なカードローンはあるのでしょうか?
産休・育児休暇が終わるまでにかかる費用
「平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査」によると、未就学児の1人あたりの年間子育て費用はなんと1,043,535円となっています。
このうち、保育園・幼稚園に通っていない未就園児で最も多いのが「子どものための預貯金・保険」と「生活用品費」、就学している場合は「保育費」にかかる費用の割合が最も多いという結果になっています。
産休・育児休暇が終わる1歳までにかかる費用の割合はこうなっています。
・衣類・服飾雑貨費:88,513円
・食費:111,126円
・生活用品費:222,491円
・保育費:51,453円
・お祝い行事関係費:159,354円
・子どものための預貯金・保険:221,193円
・レジャー・旅行費:53,375円
など
これらの費用を単純に12か月で割ると、1か月あたりのコストは75,625円となります。
上記には医療費も含まれていませんし、金額が多い項目だけでこれだけかかっているということになります。
もっと細かくみていくとさらに金額は大きくなるのではないでしょうか。
<参考>:平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査 概要(PDF)
各種子育て支援があるとはいえ、0歳児がいるからといっていきなり年収が100万円増えるわけでもないですし、おむつやミルクなど、節約ではどうにもできない費用もありますよね。
実際、悲しいことにお金の問題を解決できそうにないという理由は、日本の少子化の原因のひとつでもあります。
産休・育児休暇中はカードローン審査に通らない?
カードローンの申し込み条件のひとつに「安定した収入があること」という項目があります。
産休・育児休暇中に育児休業給付金が出ることもありますが、この場合もカードローン審査に通過するのは難しいと言えます。
その理由はやはり安定した収入と返済能力に不安があるから。
産休・育児休暇が終わったら元の仕事に復帰するつもりでいても、子育ては何が起こるかわかりませんし、以前の部署に以前の給料のまま勤められる保証もありません。
消費者金融には総量規制がある
産休・育児休暇中で育児休業給付金がない方もいらっしゃると思います。
こういった全く収入がない状態になると、ますますカードローンの審査に通過してお金借りるのは厳しくなるでしょう。
消費者金融は総量規制によって、年収の3分の1以上の金額を貸してはいけないことになっています。
この規制があるため、消費者金融は収入がまったくない専業主婦本人にはお金を貸してくれません。(例外として配偶者貸付けなら借りることができます)
産休前までバリバリ働いていた女性も、産休・育児休暇中で収入がない状態になると専業主婦と同様に、消費者金融からお金を借りることはできないということになります。
産休・育児休暇中には銀行カードローンを
消費者金融がダメなのに銀行なら大丈夫なの?と思えますが、大丈夫なんです。
消費者金融は総量規制があるためにお金を貸したくても貸すことができない状況なのに対して、銀行カードローンにはそもそも総量規制が関係ないのです。
総量規制は貸金業法で定められている規制なのですが、銀行は銀行法に基づいているため、総量規制の対象から外れているんです。
ただし全ての銀行カードローンが専業主婦の借り入れをOKとしているわけではありません。
産休・育児休暇中の方も専業主婦の利用を認めている銀行カードローンに申し込むことをおすすめします。
★専業主婦の利用を認めている銀行カードローン
商品名 | 金利 | 限度額 | 年齢・条件等 |
イオン銀行カードローン | 3.8~13.8% | 専業主婦は50万円 | 20歳~65歳 |
楽天銀行スーパーローン | 14.5% | 専業主婦は50万円 | 20歳~62歳 |
スルガ銀行カードローン リザーブドプラン | 3.9~14.9% | 800万円 | 20歳~70歳 |
愛媛銀行 ひめぎんクイックカードローン | 4.4~14.6% | 800万円 | 20歳~65歳 web契約をすると30日間無利息サービスあり |
横浜銀行カードローン | 1.9~14.6% | 1,000万円 | 20歳~69歳 神奈川県、東京都、群馬県前橋市、高崎市、桐生市に居住または勤めている人 |
常陽銀行カードローン キャッシュピット | 2.5~14.8% | 800万円 | 20歳~75歳 茨城県、福島県、栃木県に居住または勤務している方 |
横浜銀行カードローンと常陽銀行カードローン キャッシュピットは申し込み地域が限定されていますので、まずは該当していることをご確認下さい。
ご紹介した全ての銀行カードローンがネット申し込みに対応しているので、来店不要で申し込むことができます。
産休・育児休暇中の方の銀行カードローン申込!必要書類
銀行カードローンは世帯でお金を借りるものではなく、あくまでも申込者本人がお金を借りるということになります。
産休・育児休暇中で収入がない状態の女性が申し込む場合も同じで、借主は旦那さんではなく本人になります。
●本人確認書類
必須なのは「本人確認書類」です。
有効期限内で現住所が記載されている運転免許証があればそれだけでOKです。
運転免許証がない場合は、パスポートや個人番号カードなど顔写真付きの証明書が必要になります。
●収入証明書
収入証明書は銀行から提出を求められたときだけ出せば良いので必須ではありません。借り入れ限度額が50万円を超える場合などに提出を求められることが多いです。
産休・育児休暇中 カードローン審査の注意点
産休・育児休暇中で収入がない場合は収入を証明できるものがありませんし、電話で在籍確認があっても会社にいないので不安もあります。
こういったときにはどうすれば良いのでしょうか。
カードローン会社に産休・育児休暇中であることを申告しよう
カードローンの申し込み欄には、必ず勤め先を記入する項目があります。
ここにはお休み中の会社名を記入して、現在は産休・育児休暇中であることを正直に申告しましょう。
今現在休職中とはいえ審査の上では完全専業主婦とは扱いが変わってきます。
後から産休・育児休暇中であることがわかると、わざとではなくても虚偽の申し込みをしたと思われてしまうこともあります。
産休・育児休暇中であることをどこに記入すれば良いかわからなかったら、貸金業者のお客様相談窓口に確認してみて下さい。
借入希望額は低い方が有利
50万円以上を希望すると収入証明書が必要になることも多いですし、希望額が多いと本当に返済可能かどうかを判断するために審査が慎重になります。
また、産休・育児休暇中となると毎月お給料がある状態とは条件が異なってきますし、この先元通りに仕事復帰することを希望していても、難しいこともあると思います。
産休・育児休暇中の方だけではなく皆に言えることですが、借り入れ希望額は多いよりは少ない方が審査に通過しやすくなります。
在籍確認はどうなるの?
在籍確認は申し込みの際に申告した会社に勤めていることを確認するためのものです。
通常は勤務先に電話をかけることで確認をとりますが、最近は会社が発行している社会保険証や給与証明書を提出することで確認OKとしているところもあります。
銀行カードローンの専業主婦への在籍確認は、各銀行によって対応が変わってきます。
楽天銀行スーパーローンは専業主婦への在籍確認を行っていません。
スルガ銀行カードローン リザーブドプランは、専業主婦の申し込みの場合は旦那さんの勤務先の申告は必要ですが、お勤め先に在籍確認が入ることはありません。
横浜銀行カードローンは、旦那さんの勤務先や電話番号の申告不要で申し込み可能です。旦那さんの勤務先に電話が入ることはありません。
イオン銀行カードローンは、保証会社の判断で旦那さんの勤務先に在籍確認をすることもあります。
産休・育児休暇中の場合、会社に電話しても不在であることは間違いないですよね。このことはカードローン業者もわかっていることなので、在籍確認に不安がある場合は事前に電話で相談してみることをおすすめします。
必要なときに必要な金額だけを借りて
カードローンの金利は日割りで発生します。
なので、たとえば1か月後の結婚式のご祝儀のためのお金を今日借りるなど、借りたお金を寝かせる期間があると、金利の面で損をすることになります。
本当なら3,000円で足りるのに念のため10,000円借りておく、みたいな行為も、返済の負担を増やす借り方です。
無理のない計画的な返済を行うためにも、必要なときに必要な分だけ借りるようにしましょう。
産休中・育児休暇中の方がお金を借りるその他の方法
ここまでは産休中・育児休暇中の方本人が専業主婦としてお金を借りられる銀行カードローンをご紹介しましたが、世帯でお金を借りると考えればその他の方法も一応あります。
安定した収入がある配偶者(夫)がお金を借りる
年収の高さに関わらず安定した収入があれば、銀行カードローン、消費者金融、信販会社系カードローンなど選択肢が広がりますし、金利や無利息サービスの期間で選ぶなど、商品の内容でカードローン会社を吟味することもできます。
カードローンを利用してまでお金が必要な理由が、収入がない期間の息抜きのためのお小遣いとか、たまには友達とランチしたいなど、直接赤ちゃんにかかる費用じゃなかったとしても、育児にかかるお金の問題は夫婦で解決すべきではないでしょうか。
難しいことかもしれませんが、収入がないのは自分だから・・・と、ひとりで抱え込まないで欲しいと思います。
消費者金融の配偶者貸付けでお金を借りる
配偶者貸付けは総量規制の例外措置で、配偶者の同意があれば夫婦の年収を合わせた額の3分の1までなら貸付けが可能となる制度です。
本人確認書類の他に配偶者の同意書と婚姻関係の証明書が必要になるので、旦那さんに内緒で借りることはできません。
場合によっては、旦那さんの収入証明書が必要になることもあります。
妻の名義でお金を借りる場合は借主は妻になります。配偶者貸付けを利用しても、夫が保証人になることはありません。
旦那さんが借主になってしまうと当然請求は旦那さんにいくことになるので、それだけは避けたいという場合は配偶者貸付けという選択も良いと思います。
ただし、大手消費者金融は配偶者貸付けに対応していません。
配偶者貸付けを行っていて、ネット申し込みが可能なのは
・レディースキャッシングエレガンス
・レディースフタバ
などです。
一応こういう借り入れ方法もあるということでご紹介しましたが、銀行カードローンで確実に返済できるだけの金額を自分名義で借りるというのが気が楽かもしれませんね。
ご自分にとって無理がなく、いちばん良い借り入れ方法を探してみて下さい。