住宅ローン ボーナス払いするメリット・デメリット

住宅ローンの返済プランによって、総返済額や毎月の家計の負担が変わってきます。

今の状況だけではなくて、将来予測までふまえた合理的な判断をしないことには、住宅ローンを払えなくなってしまうリスクも出てきます。

住宅ローンの返済プランを考えるにあたって重要なポイントの1つである「ボーナス払い」に焦点をあてて、メリットとデメリットを紹介しましょう。

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住宅ローンのボーナス払いとは

そもそも「ボーナス払い」とはどのような仕組みなのか、あらためて整理をしておきます。

住宅ローンのボーナス払いとは、ボーナスが出たタイミングで一定額を支払うことにより、毎月の返済を安くする方法です。

ボーナス払いは、毎月の住宅ローンの返済にプラスする形で支払います。ボーナス月は、通常の返済とボーナス払いを足した金額の負担です。

住宅ローン ボーナス払いの具体例

たとえば、毎月10万円・12ヶ月で120万円を返済する予定だったとします。7月・12月のボーナス時に10万円ずつ返すとして、残りの100万円を12ヶ月で均等割するイメージです。

100万円÷12で約8.3万円ずつの支払いで済み、毎月の負担は軽くなります。毎月の支払いとボーナス時の支払いを併用することから「ボーナス併用払い」と呼ぶ金融機関もあるようです。

上限は金融機関ごとに異なる

住宅ローンのボーナス払いをどのくらい行うことができるかは、金融機関ごとに異なります。

一般的には、借入総額の40%以内と制限されることが多いようです。この上限を超えない範囲なら任意の割合で申し込むことができて、家計に合わせた調整ができます。

なお、年収から考えてあまりにも多すぎる金額を設定すれば、審査結果に影響します。ボーナス払い分も含めて返済比率が計算されて、審査結果を左右すると考えてください。

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住宅ローンのボーナス払いをするメリット

ボーナス払いを行うことで毎月の負担を軽減できるのは、先に見た通りです。その他には、どんなメリットがあるのでしょうか。ボーナス払いを行うことで期待される2つのメリットを見ていきます。

借入期間を短縮できる

最初に見た例は、毎月の返済額を減らすために住宅ローンのボーナス払いを行う方法でした。

毎月の支払い額を当初の計画通りに維持したまま、ボーナス払いを行えば、借入期間を短縮できます。

たとえば、借入金額3,000万円・年1.34%・ボーナス払いなしの住宅ローンを組んだとしましょう。

この場合、毎月の支払いは11.8万円・返済期間は25年と計算できます。

毎月の支払い11.8万円を維持したまま、ボーナス月に15万円・年間30万円の上乗せ返済を行った場合はどうでしょうか。返済期間の目安は約20年になり、5年分を短縮できます。

住宅ローンを組む時には「何歳までに返すか」も重要なチェックポイントです。

「役職定年を迎える50代までに完済したい」「孫が産まれるくらいまでには、払いきる」など、各家庭の考え方をふまえたスケジュールを組むことになります。

毎月の返済だけでは期間が長引きそうな時、住宅ローン返済を検討するのも一案です。申込前にいろいろなケースをシミュレーション、理想的な返済計画を建てましょう。

賞与が高い給与体系にマッチする

実力主義の社風など何らかの理由があって、賞与の比率が高く月給は一定額に抑えられている会社もあります。

この場合、年収から算出した毎月の返済額を適用すると、家計への負担が大きくなりがちです。

ボーナス払いの比率を多めにとり、毎月の負担を軽減すると、キャッシュフローは安定します。入ってくるお金と出ていくお金のタイミングを合わせることで、返済遅延リスクを軽減できるということです。

ただ、会社の評価によって賞与金額の変動が大きい組織にいる人は、ボーナス払いも苦しくなるリスクはないのか考えておく必要があります。

調子が良いタイミングでの賞与額に合わせてしまうと、成績が振るわなかった時に支払いが辛くなるためです。

予定よりたくさんボーナスをもらえたタイミングで、苦しい時に備えた貯金をするのも一案でしょう。

リスクヘッジの方法は家庭ごとの判断となりますが「何とかなるか」という考えは危険です。もしもの時まで考えて、現実的な住宅ローンの計画を立ててください。

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住宅ローンのボーナス払いをするデメリット

住宅ローンの基礎知識をまとめた書籍や雑誌の特集では、ボーナス払いのデメリットが強調されることが多々あります。

住宅ローンについて少しでも勉強したことがある人だと「ボーナス払いは御法度」というイメージを持ちがちです。住宅ローンボーナス返済のデメリットとしてよく言われる注意点をあらためておさらいしましょう。

総返済額が高くなるリスクがある

1年あたりの返済金額を変えずにボーナス払いを行うと、毎月の負担が減る代わりに総返済額が高くなるリスクがあります。

借入金額3,000万円・返済期間25年・適用金利1.34%・元利均等返済でシミュレーションした場合、こんな結果となりました。

ボーナス返済なし:毎月11.8万円・総返済額3,533万円
ボーナス割合10%:毎月10.6万円・ボーナス月7.1万円・総返済額3,533万円
ボーナス割合20%:毎月9.5万円・ボーナス月14.2万円・総返済額3,534万円
ボーナス割合30%:毎月8.3万円・ボーナス月21.3万円・総返済額3,535万円

ごくわずかな差とはいえ、ボーナス割合を高めるに連れて、総返済額が高くなります。

支払うタイミングが違うだけで全期間通じた金額に差がつくのは、損した気持ちになりませんか。

仕組みを理解したうえで住宅ローンを契約するならまだしも、後から気付くと後悔する結果になりかねません。上で見た例より影響が顕著に出るケースもあり、よく考えてボーナス払いを行わないとリスクです。

ボーナスをあてにするのは危険

ボーナス額は基本給以上に変動が大きく、会社の業績や市況、個人の成績次第という組織も多いものです。ボーナスの最低支給額を目安に金額を設定しないと、支払いが苦しくなってしまいます。

好調なマクロ市況を追い風として、ここ何年かはボーナスが増えている人も多いはずです。

今の水準がこの先5年、10年と続くかは分かりません。業績が良い時期のボーナス支給を当てにして年間返済額を決めるのは、ややハイリスクと判断できます。

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ボーナス払いができなくなったらどうなるの?

住宅ローンのメリット・デメリットをひと通り見て「結局、使って良いのか分からなくなった」という人もいることでしょう。

一定のデメリットがあっても返済期間を短くできるメリットは大きく、計画的に返していけば利用価値が高い仕組みといえます。

最終的な判断は家庭ごとに異なりますが、ボーナス払いする予定で住宅ローンを組んだとして、100%その通りに返さなくてはいけないものでもありません。

リストラ、転職など思わぬトラブルが起こってしまい、どうにもならなくなった時には、返済計画の変更も相談できます。

金融機関によって変更できる条件や手数料が変わってくる可能性はありますが「ボーナス払いができないからすぐ自宅をとられてしまう」というわけではありません。

ボーナス払いの金額を少なくしてもらったり、毎月の返済だけに調整してもらったり、支払いができなくなった時点で金融機関へと話しを通し、誠実な対応をしていけば大丈夫です。

返済条件の変更が認められなかった場合でも、借り換えによって対処できるケースはあります。

返済条件や契約先金融機関が変われば当初の総返済額や期間とはどうしても乖離が出ますが、できる限り有利な方法を考えることはできます。

住宅ローンのボーナス払いにプレッシャーを感じている人は「どうしてもダメだったら、こうしよう」と逃げ道を知っておくことでも、随分気持ちは楽になるはず。

なかなか住宅ローンの契約に踏み切れず悩んでしまった場合には、安心材料を知っておくことも大切です。

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ボーナス払い代わりに住宅ローンの繰上げ返済も活用しよう

「それでも、やっぱりボーナス払いが不安」という人は、住宅ローンの繰上げ返済を検討するのもおすすめです。

繰上げ返済とは、ボーナス払いと同じように毎月の支払いに上乗せして返済することを言います。2つの返済方法の違いと、どちらの返済方法が良いのか?考える時の視点を見ておきましょう。

ボーナス払い・繰上げ返済の違い

ボーナス払い・繰上げ返済の大きな違いは、契約時に上乗せ分を決めておくか・できるタイミングで行えばいいのかです。

ボーナス払いは「毎年○月と○月に○万円を支払います」と決めておく必要があります。

原則的には「子供の入学資金に使うから1回パス」「今年から3年間はお休みして、4年後からまた始める」といった要求は通りません。

一方、住宅ローンの繰上げ返済は、自分の好きなタイミングで好きな金額を返済するだけです。

もちろん、ボーナスが入ったタイミングに合わせて繰上げ返済することもできます。ボーナス払いより状況に合わせた自由が利くところはメリットでしょう。

「ボーナスをたくさんもらった時はたくさん返して、思うようにもらえなかった時には1回休む」というように、無理なく住宅ローンを返済していきたい人に適しています。

繰上げ返済の方が利息削減効果も高い

上で見ている借入金額3,000万円・返済期間25年・適用金利1.34%・元利均等返済・ボーナス返済なしの住宅ローンに対して、2年目に40万円の繰上げ返済をしたとします。

期間短縮型と返済額軽減型では、それぞれ以下のような効果が期待されます。

【期間短縮型】
次回からの返済額:毎月11.8万円(変わらず)
残りの返済期間:22年 8ヶ月(4ヶ月の短縮)
減少する利息額:約14.3万円

【返済額軽減型】
次回からの返済額:毎月11.6万円(▲0.2万円)
残りの返済期間:23年(変わらず)
減少する利息額:約6.5万円

期間短縮型とは、毎回の返済金額は維持したまま、返済期間を短くするために繰上げ返済したお金を使う方法です。

返済額軽減型とは、毎月の返済金額を少なくするために繰上げ返済分を割当てます。

いずれにしてもまとまった金額の利息削減効果が期待されることが分かり、ボーナス払いより有利と考えられる方法です。

しかも、上のシミュレーションは2年目に1回きりの繰上げ返済を行う仮定に過ぎません。ボーナス払いに変わる位置づけとして定期的に繰り返し繰上げすると、さらにメリットは大きくなります。

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繰上げ返済の手数料がネック

ボーナス返済代わりに繰上げ返済を行う場合、手数料に気をつけましょう。1回あたり数万円かかる金融機関との契約では、手数料負担が重くなるリスクがあります。

繰上げ返済を積極的に行っていくつもりなら、手数料無料の住宅ローンがおすすめです。インターネット銀行を中心に繰上げ返済手数料とする金融機関が増えていて、簡単に手続きできるようになっています。

たとえば、イオン銀行の住宅ローン繰上げ返済は、インターネットバンキングから手続き可能。

繰上げ返済の前日までに口座へお金を入れておくだけで、指定した日付になったら処理されます。支払い単位も1万円以上1円単位と細かい単位で指定でき、まめに手続きしたい人には便利です。

イオン銀行 住宅ローン 繰上返済のお手続き(インターネット)参考

ボーナス払いをおすすめしたい人もいる

2つの返済方法をあらためて比較すると、繰上げ返済の方が圧倒的に有利なように感じた人も多いはずです。

それでもあえてボーナス払いをおすすめしたい人をあげるとしたら「あると使ってしまう」タイプでしょうか。

繰上げ返済にまわす前にボーナスを使ってしまうと、毎月の返済分しか確保できないことになります。

ボーナス払いとして自分にプレッシャーをかけることで、決めた通りの返済が可能です。

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