ノンバンク住宅ローンのメリットは?審査が甘い?

住宅ローンの契約先として真っ先に思い浮かぶのは銀行や信用金庫でしょう。

銀行以外ではノンバンクにも住宅ローン商品はあって、利用する人が多いものです。「お金を借りるなら銀行」という先入観を持たずに住宅ローンを考えると、選択肢が広がるかもしれません。ノンバンクの住宅ローン商品の特徴やメリットを見ておきましょう。

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ノンバンクとは

そもそも、ノンバンクとはどのような金融機関にあたるのでしょうか。銀行のように預金の受け入れを行うことなく、貸し出しだけを行う金融機関のことを言います。

キャッシングのお世話になったことがある人には馴染み深い消費者金融、クレジットカードの信販会社などはノンバンクです。

なんとなくノンバンクに悪いイメージを持つ人もいるのですが、銀行法の規制を受けるか貸金業法の規制を受けるかによって、棲み分けがなされているだけのこと。

ノンバンクだからバックにこわい団体がついている・違法なくらいの高金利になるといったことはないので安心ください。

住宅ローンを扱うノンバンクとは

ノンバンクの中にもいろいろな会社があります。住宅ローンをメインに扱う会社は「モーゲージバンク」です。

モーゲージとは「Mortgage」をカタカナ表記したもの。抵当権を意味する英単語です。マイホームを担保にして貸し付けを行うことから、この名前で呼ばれるようになりました。

モーゲージバンクが産まれた背景には、住宅金融公庫(現在の住宅金融支援機構)がフラット35を始めたことがあります。

フラット35とは、民間の金融機関が組んだ住宅ローンを住宅金融支援機構が買い取ると約束している商品のことです。

住宅金融支援機構がお金を出してくれることがはっきりしていることから、民間の金融機関の貸し出し意欲が高まります。

一般的には「大丈夫かな?」と感じるような「35年・固定金利」という金融機関にリスクが高い住宅ローンにも対応できるということです。

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フラット35の約8割はノンバンクでの取り扱い

モーゲージバンクの情報共有機関として設立された「日本モーゲージバンカー協議会」によると、フラット35の約8割はノンバンク経由で契約(※)される状態です。(※ 2017年3月地点の数値 )

フラット35を扱う金融機関は、ノンバンク以外も含めて全国に300社以上あります。協議会加盟のモーゲージバンクは15社に過ぎないのに8割の件数を締めているのは、とてもすごい実績。フラット35を考えているならまず相談したい先がノンバンクということです。

モーゲージバンクの具体例

具体的には、どんな会社が住宅ローン取り扱いノンバンク(=モーゲージバンク)にあたるのか、具体例を紹介します。2018年3月地点で日本モーゲージバンカー協議会に加盟している会社のうち、有名どころをまとめてみました。

旭化成ホームズフィナンシャル株式会社

ヘーベルハウスを建てる時に検討できる住宅ローンを扱う会社。土地購入で使えるつなぎローン、住宅ローン融資実行までに契約者にもしものことがあった時の備えができる「へーベルハウス団信」など、独自性が高い商品の扱いもあります。

アルヒ株式会社

2010~2017年のフラット35の融資実行件数全国トップ。全身のSBIモーゲージという名前のほうが有名かもしれません。事前審査は最短当日、本審査も最短3営業日とスピーディーな対応と低金利で使い勝手がよい住宅ローンの1つと言えます。

一条住宅ローン

一条工務店でマイホームを建てる時に提案される商品です。全期間固定金利の「i-flat」を扱っています。他社で住宅を建てる人からの申込は受付けていないので、気をつけましょう。展示場の担当者からパンフレットを受け取り、条件面を確認できます。

オリックス・クレジット株式会社

ノンバンク大手のオリックスでも住宅ローンの扱いがあります。土地購入資金、中間金のつなぎローンなど、多彩な商品展開が特徴です。「オリックス・フラット35」と「オリックス・フラット35 ONE」を併用することにより100%融資も受けられます。

株式会社 優良住宅ローン

住宅金融支援機構の業務受託を受けて住宅性能評価を行っている会社です。自らもフラット35取扱企業として融資を行い、業界最低水準の低金利。手数料も良心的な水準になっているため、検討しやすいローンです。住宅ローンの事前審査はWeb経由での申込もでき、平日はなかなか時間がとれない人にも便利でしょう。

全宅住宅ローン株式会社

「全宅」とは「全国宅地建物取引業協会連合会」の略称です。不動産屋さんの店頭にハトのマークのロゴがついているのを見掛けたことはありませんか。

このマークがついている不動産屋さんの仲介でマイホームを検討する際に紹介されるローンです。

中古住宅の購入資金、リフォーム資金を組み合わせた「フラット35(リフォーム型)」は特徴的な商品。一定の性能を満たした中古住宅には「フラット35 リノベ」も検討できます。

トヨタファイナンス株式会社

トヨタホーム契約者に対して、フラット35の「フラット宣言」自社商品の「新安心宣言」を提供します。

フラット宣言・新安心宣言を組み合わせて契約することでライフプランに応じた柔軟な設計も可能。トヨタホームの展示場で相談すれば、住宅ローンのパンフレットももらえるはずです。

日本住宅ローン株式会社

積水ハウス・大和ハウス・住友林業・セキスイハイム・日立キャピタルと4つのハウスメーカーが共同出資して作られたモーゲージバンクです。

主力商品「MCJフラットプレミアム」など6個のローン商品を扱っています。2018年6月実績では、フラット35取扱金融機関の中でも最低水準の金利設定。対象メーカーでマイホームを建てるなら、選択肢に入れたい1つと言えます。

ハウス・デポ・パートナーズ

三井物産、JKホールディングスが共同出資して設立されたモーゲージバンクです。ファイナンシャルプランナーや工務店からフラット35を紹介される場合、ハウス・デポ・パートナーズの商品であるケースが目立ちます。

「特別、金利が低い」というわけではないものの安定した融資残高を誇り、利用者は多いようです。

日本生命の「ニッセイ住宅ローン」・トヨタファイナンスの「新安心宣言」のように、フラット35以外のノンバンク商品もあります。

フラット35以外の選択肢だと、やや金利が高めになることも多いのが難点です。ハウスメーカーから紹介を受けた場合でも、条件面を確認して検討しましょう。

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ノンバンクで住宅ローンを組むメリット

ノンバンクで住宅ローンを組むメリットは、大きく分けて3つあります。「住宅ローンは銀行」と考えていた人は、これを読んでから判断しても遅くないはず。

住宅ローン契約前に知っておきたい基礎知識として、ひと通り確認しておきましょう。

審査スピード

まず、審査スピードが早い金融機関が多いことです。住宅金融支援機構が発表している「2017年度 民間住宅ローンの貸出動向調査」によると、本審査にかかる期間の平均は「3.2営業日」とされていました。

8営業日以上かかった人の割合は3.7%、7営業日かかった人の割合は4.4%。1週間以上を要する金融機関も少なくはない様子です。

審査が通るか分からずに待つ時間は、申込者にとってのストレスに感じます。ノンバンクの住宅ローンは比較的審査スピードが早く、モヤモヤしながら待つ期間は短くなるはず。

人気の物件に申込をしている場合は少しでも早く住宅ローンの審査結果を知りたいもので、スピーディーな対応を掲げているノンバンクが有利です。

また、住宅ローン金利は、融資実行時点のものが適用されます。あまりにも審査期間が長く、待っている間に金利の急変動が起こった場合、思っていた条件と乖離が生じるリスクも否めません。

1週間で1%も2%も適用金利が変わることは少ないので「そんな可能性もあるよ」くらいのお話ですが、頭に入れておきましょう。

金利水準

ノンバンクのフラット35は、銀行の住宅ローンと比較して低金利になるものが多くあります。一例として、三菱UFJ銀行とノンバンクのARUHIで35年固定ローン金利を比べてみましょう。

・三菱UFJ銀行 住宅ローン ずーっと固定金利コース(31~35年)
年 1.59 % ※団体信用生命保険付・2018年7月地点

・ARUHIフラット35(21年~35年)
年 1.09 % ※団体信用生命保険付・2018年7月地点

住宅ローンは借りる金額が大きいので、0.5%の差がかなり大きな違いになります。借入金額にもよりますが、全期間通じた返済額が100万円単位で変わってくるもの。

2,500万円・返済期間35年・元利均等返済・ボーナス返済なし・年1.59 %の金利条件だと、総返済額は3,262万円と試算されます。

年1.09%の試算結果は3,009万円。0.5%の違いで、253万円も返済額が変わるということです。

少しでも返済負担を軽くして家計への影響を最小限にしたいなら、より低金利な住宅ローンが得します。

口座開設の手間がない

銀行で住宅ローンを契約しようとすると、口座開設するように言われることが多々あります。

働き盛りの人にとって、何度も窓口に足を運ぶのは以外と手間です。預金機能を持たないノンバンクなら、すでに持っている口座を登録するだけ。

なるべく手間をかけずに契約したい人にとっては、とても助かるメリットでしょう。

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ノンバンクの住宅ローンは審査が甘い?

ノンバンクの住宅ローンに対する通説として「審査が甘い」「通りやすい」と言われることがあります。

この噂は、本当でしょうか。結論からお話すると「ノンバンクだから必ず銀行より審査がゆるい」というわけではありません。

過去にクレジットカードやキャッシングでブラック扱いになっている、債務整理を行ったなど特定の事情があれば、銀行と同じようにはねられてしまうリスクはあります。

ただ、モーゲージバンクは、住宅ローンしか扱いません。融資を行わないと営業ができなくなってしまうため、審査に通るかギリギリラインの人にとっては有効な選択肢の1つでしょう。

銀行はどうしても正社員であることを重要視する傾向があり、自営業や契約社員、派遣社員として働く人にとっては、厳しい判断になりがちです。

少しでも審査通過率を高めるためにノンバンクを選択するのも合理的な判断でしょう。

審査の甘さが問題になった過去もある

ノンバンクを中心に扱いがあるフラット35は「金融機関がリスクを負わないことから審査が甘くなっている」と指摘を受けた過去もあります。

金融機関が多少は危ない橋を渡っても、住宅金融支援機構が債権を買い取るため貸し倒れの心配はありません。

気の緩みから甘い審査が横行する事態となり、状況を深刻にとらえた会計検査院が改善勧告を行った経緯です。

この一件があってからは審査体制が強化され、あまりにも信用状態が悪いと審査落ちしてしまうことになったと考えられます。「ノンバンクだから(フラット35だから)大丈夫」と安易に考えることなく、計画的な資金計画が大切です。

審査通過率を高めるには適正金額で申し込むこと

ノンバンクに限ったころではありませんが、無理なく返済できる範囲の適正金額で住宅ローンにすることで審査通過率は高まります。

「審査が甘いからノンバンク」という選択ではなく「有利な条件だからノンバンク」。そして「希望通りの金額で融資を受けるため、適正金額で申し込む」という考え方を大事にしましょう。

審査が多少甘い金融機関があったとして、とても返済できないような水準で申し込めば、良い返事をもらえないのが当然です。

金融機関のホームページには、年収や毎月の返済額から融資額を計算できるシミュレーションツールもあります。現実的な見通しとしてどのくらい借りられるかを調べておくと良いでしょう。

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