住宅ローン 返済の遅延・滞納や払えなくなったらとどうなる?

住宅ローン契約を考えている人の多くが「払えなくなったらどうする?」「滞納したら、住むところがなくなる」と不安を抱えて、決心がつかないものです。

返済遅延を起こさないように余裕を持った資金計画をたてるのは当然ですが、長い返済期間の中ではどうしてもお金を返せなくなってしまったり設定した条件が苦しくなってしまったり、いろいろなリスクが付き物です。

住宅ローンの返済ができないとどうなるのか、最悪の事態を防ぐためにはどんな行動をとれば良いのかを見ていきましょう。

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住宅ローンの返済遅延に関する4つの誤解

何より先にお伝えしておきたいのは、住宅ローンの返済遅延に関して間違ったイメージを持つ人が多いことです。

住宅ローンに関してこんなイメージを持ったまま契約に踏み切ったら、悲しい将来が待っているかもしれません。

・最初に決めた条件は絶対に守るべき。条件を変えてもらうなど無理な話し。
・返済ができなくなったらすぐにマイホームをとられてしまう。
・1回でも遅れたら、ブラックリストにのってしまう。
・返済遅延を起こしても、ボーナスでまとめて返せば問題ない

さて、どうでしょうか?上の4つはどれも住宅ローンに関して正しい知識とは言えません。

この時点でドキッとした人も、今の段階から正しい住宅ローンの知識を得ておけば大丈夫です。返済遅延を起こしたらどうなるかという流れを見ながら、対処法を理解しましょう。

住宅ローンを払えなくなったらどうなる?

住宅ローンの返済遅延を起こした最初の月から金融機関の連絡が入るのはとても稀です。

だからといって、連絡なしにマイホームをとられてしまうことはなく、1回遅れたくらいではブラックリストに情報が残ることも少ないと考えてください。

もちろんそのまま音沙汰なしで何ヶ月もの間を待ってもらえるわけではありません。数ヶ月間、住宅ローンの返済が遅れたところで督促状が届き、支払いを行うように催促されます。

督促状の内容は?

督促状に書かれている内容は、○回分が支払われていないという事実・このまま遅延が続くと期限の利益を喪失することなどが書かれています。

書面のタイトルが「督促状」となっていることも多いため、届けばすぐに分かるはずです。

この段階ではまだ「支払いをお願いします」というやさしい文言に見えるのですが、実際には「待ったなし」の状況です。

そのまま放置していれば「期限の利益を喪失する」、つまり契約通りの条件での分割払いはできず、一括返済を要求されることになります。

そもそもお金に困っていることから返済遅延している状況なので、住宅ローンの一括返済はできない人がほとんどでしょう。本人が対応できない代わりに保証会社が住宅ローンの一括返済に応じて、債権者が変わります。

代位弁済は競売のカウントダウン

住宅ローンを肩代わりした保証会社から連絡が入り、再び一括返済を要求されます。

この時点では、競売へのカウントダウンが始まっていると考えてください。競売とは、支払いを行わなかった代償としてマイホームをオークションにかけ、有無を言わさずに売却してしまうことです。

競売となると強制退去が命じられて、自宅を失うことになります。引っ越し先を見つけるまで待ってほしい、などの事情は考慮されず、いつ強制退去になるかは分かりません。

ひどい扱いを受けているように感じても、法的に正しいのは相手のほうです。誰にも助けを求めることはできず、対抗手段がとれなくなります。

競売=住宅ローンの帳消しではない

気をつけたいのが、競売を行ったからといって住宅ローンが帳消しになるわけではなく、足りない分は一括返済を命じられます。

マイホーム以外に不動産など所有している財産は、差し押さえされるリスクが生じるはずです。

不動産がなくても、給与の差し押さえを受けて、収入がとられてしまう状況が考えられます。会社に内緒にすることはできず、信頼低下は免れません。

このように、住宅ローンを払えなくなったら、いろいろなリスクが生じます。

ただし、マイホームをとられてしまうまでには複数のステップがあり、途中で正しい対処をとれば、最悪の事態を回避できる可能性があるもの。

「ボーナスでまとめて返せば問題ない」などと考えず、なるべく早い段階での相談をおすすめします。

相談する相手は、住宅ローン契約をしている金融機関の担当者です。返済できなくなる人もいることは重々承知のことなので、想像するよりずっと丁寧に可能な返済方法を考えてくれます。

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住宅ローンを返済できなくなったらまず相談

住宅ローンの返済が困難になり、金融機関に相談したとしてどんな対応になるかは、状況によって変わってきます。邪険な対応をされることはないため、安心して出かけてください。

住宅金融支援機構のフラット35の場合は「月々の返済でお困りになったとき」として、可能な選択肢を定めています。返済期間の変更や一定期間の減額、ボーナス返済の取りやめもしくはボーナス返済の返済額変更と3つの選択肢があり、複数種類を組み合わせることも可能です。

返済期間の変更を受ける条件

返済期間の変更は、リストラによる転職や残業が減ったことによる減収、ボーナスカット、怪我や病気・介護による支出の増加などが起こった時に検討できます。

住宅ローン完済時の年齢上限は80歳とされて、最長15年までの延長が可能です。自己申告だけで認められるわけではなく、金融機関の判断にゆだねられます。

ローン返済額の4倍以上の年収は維持できている場合や世帯人数×64,000円以上の月収がある場合は認められないこともあるため、気をつけましょう。

一定期間の減額を受ける条件

怪我や病気で本人が入院・収入が減るなど特定の事情があると、返済額を一定期間は減らして、家計のゆとりを確保する方法が検討されます。

期間については金融機関との相談で決まり、設定した期間が過ぎた後は返済額が高くなることにご注意ください。

当初のシミュレーションより総返済額も高くなり、家計への負担が大きくなります。状況によっては、ボーナス返済の取りやめ・返済額変更対応との組み合わせ利用も可能です。

ボーナス返済の取りやめ・返済額変更を受ける条件

業績悪化によるボーナスカットが起こった場合に相談できる変更です。年収や月収の条件は返済期間変更の場合と同じで、必ず変更が認められるものではありません。

ボーナス返済分だけでは苦しいようなら事情を話し、他の選択肢と合わせた対応を依頼しましょう。別の月に変えてもらえば問題ない場合は、そのような対応も期待されます。

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住宅ローンの滞納とブラックリスト

住宅ローンのようにお金を借りた記録は個人信用情報機関に登録されて、与信管理に活用されます。

年収に見合わない高額な借入を行ったり複数社と契約をして返せない状況になったりするのを予防するための取組みです。

ブラックリストとは、登録情報内に延滞や代位弁済といった事故情報が残ってしまうことを指します。

自動車ローンやクレジットカード契約など新規の申込をしようとしても審査に通りにくく、あらゆるところに不便が出る事態となりかねません。

1回の延滞では記録が残らないこともある

信用情報機関への情報登録は月に1回、金融機関ごとに決まった日程で行っています。たとえ返済が遅れても、即座に事故情報が記載されるわけではないということです。

延滞が2ヶ月・3ヶ月と伸びていけばブラックリストに掲載される可能性が高くなり、その後の影響を免れません。

支払えないことに気付いた段階で金融機関に相談すれば、延滞を起こす前に条件変更、ブラックリストに載る事態を防ぐことはできます。

現在の状況から目を背けずに誠実な対応をとることで、被害を最小限に抑えましょう。

ブラックリストに掲載されたか調べる方法

過去に延滞を起こして信用情報に履歴が残ったか気になるようなら、CICの情報開示で分かります。

情報開示は、インターネット・郵送・窓口と3つの方法から可能です。窓口では500円、インターネットや郵送では1,000円と一定の手数料はかかりますが、不安なままモヤモヤしている人は調べてみましょう。

銃多雨ローンの支払いが遅れてしまった月に「$」マークがついていたら、記録上は無傷です。何ヶ月も延滞が続けば「A」マークが並び、いわゆる「ブラックリスト」に載った状況と分かります。

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住宅ローンが残ったマイホームを売る方法

住宅ローンが払えない状況になって、マイホームを手放したいと考える人もいます。気をつけたいのが、住宅ローンが残っている状態では自宅を売却できないことです。

住宅ローンを組むためには、自宅に抵当権を設置したかと思います。抵当権がついたままでは一般的な売買はできず、残高を完済して解除してもらわないことには、売買が進みません。

住宅ローンの毎月の返済もつらい状況になっている以上、住宅ローンを完済するお金はないのが通常です。自己資金で完済、抵当権を外して売却することができない時には、任意売却を検討します。

任意売却とは

任意売却とは、裁判所の手続きではなく、専門のコンサルタントを介して売却手続きを進めることを言います。競売のように強制的に執行されるわけではないため、市場価格に近い値段での売却が可能です。

債務整理の一貫になるため信用情報には記載が残ってしまいますが、競売よりも心理的なダメージが少なく、プライバシーも確保されます。

競売となればご近所さまに知られてしまう可能性が高いのですが、任意売却では通常の住み替えと変わらないくらいの影響度で準備を進めることも可能です。

任意売却の依頼先

任意売却を行いたいと思った時、どこに相談すれば良いのでしょうか。弁護士事務所や司法書士事務所、不動産業者、専門業者と選択肢は様々です。

任意売却を行うだけなら、不動産業者でも事足ります。弁護士や司法書士の介入も検討されるのは、住宅を売却してもなお多額の借金が残る可能性が高い時です。

あまりにも借金が多すぎて任意売却できない場合は、他の債務整理も合わせて検討していく必要があります。不動産業者はこのあたりの判断が専門外なので、専門家への相談が良いでしょう。

任意売却専門業者は、いろいろなケースを熟知している分だけ、豊富なノウハウを持っています。住宅を売却してもなお残った債務に関しても金融機関と話し合い、落としどころを探ってくれるケースが多いはずです。

どこに依頼することになっても不動産の売却対価から手数料など料金を支払う仕組みが多く、まとまった資金を用意しないと話しが進まないということはないため、安心ください。

できるだけ早い段階で話しを進めた方が状況は好転する可能性が高く、家族の生活を維持するためにもおすすめです。

住宅ローンを払えなくなってからの任意売却の流れ

任意売却の相談を行うタイミングは、住宅ローンを払えないもしくは払いたくないと決めた時です。

返済遅延を起こしていないと任意売却できないと考える人もいるのですが、金融機関の同意さえあればその限りではありません。たとえば、以下のような状況で任意売却が検討されます。

・リストラが決まって自分たちだけでローンを払い続けるのは困難と判断した。自宅を売ってどちらかの実家に戻り、再出発したいと考えている。
・離婚して別居するため、住宅ローンをリセットしたい。
・税金や年金の支払いが滞っている状況で、このままいけば住宅ローンの支払いも難しくなるのが明確である。

任意売却業者に相談して方針を決めた後、不動産価格の査定をします。住宅ローンと照らし合わせて、どのくらいの金額で売れるのかを把握するためのステップです。

査定金額を聞いたうえで依頼者のゴーサインが出てから、住宅ローンを組んでいる金融機関との話し合いが始まります。債権者との合意がないと任意売却はできないため、業者の手腕に大きく左右されるポイントです。

金融機関がすぐに納得してくれない場合は、売却価格の調整や返済計画の建て直しが必要なケースもあります。

合意が得られたところでようやく、不動産の買い手を募集、有利な条件で買ってくれる相手を探していく流れです。

売買契約を行ったら引き渡しに向けた準備を行い、次の住まいを確保します。引っ越しを終えた後には、住宅ローンを借りている金融機関まで交えた清算と書類のやり取りを行うことも任意売却業者の仕事です。

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無理がない返済計画があれば大丈夫!住宅ローンはこわくない

任意売却、競売など法的な措置を見るとどうしても「住宅ローンはこわい」という気持ちになります。途中で返済が苦しくならないように計画をたて、約束通りに支払いができれば、こわいものではありません。

中古物件ではマンションの毎月の家賃と同じくらいの支払いでマイホーム購入できるケースも多く、住宅ローンを組んだから生活が苦しくなるというわけでもないのが実情です。

あまりにも楽観的な見通しは禁物ですが、心配しすぎる必要もありません。夫婦でよく話し合い、後悔しない判断が大切です。

お金に関する不安は、住宅ローン支払いを含めたライフプラン表を作ってみると解消できます。

子供の教育費や両親の介護、定年退職などいろいろなお金を考慮してもなお収支がまわる状態だったら、ひとまずは安心です。

マイホーム取得に向けた貯蓄をコツコツ始めることでも明るい将来につながり、計画通りに貯めた自信が住宅ローンの決断を後押しすることでしょう。

家族と自分の幸せのために前向きな見通しを持ち、今できることから少しずつ将来に向けた準備を始めてみましょう。

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